こんにちは!コイシェフです。Benvenuti!
自己紹介用のリンクをこちらに貼っておきます。
興味を持って下さった方は是非覗いてみてください。
https://koichefblog.com/?p=121
お問い合わせフォームも、最後に表示ございます。
本日は、イタリアンレストランのメニューについて話していこうと思います。
皆さんが、レストランに入って、最初になんだこりゃ(–;)と思うのはメニューではないですか?
最近は写真付きだったり、カタカナ表記だったりとあって分かりやすいですが、リストランテ(以前の記事を参照。以下にリンク貼っておきます)
https://koichefblog.com/?p=219
などの高級レストランでは、イタリア語表記だったり、聞いたことのない言葉がズラッと書いてあって、これ何?(T_T)など。
今回はメニュー構成などの基礎を解説いたします。
「俺のシリーズから、テイクアウトが登場です。このご時勢、外食はちょっと、と言う皆様に朗報です。ご自宅をイタリアンレストランにしてみませんか。ご興味ございましたら、画面をクリックお願いいたします」目次
(1)メニュー構成を知ろう
イタリアンでは、アンティパスト(冷前菜、温前菜)、プリモピアット(パスタなど)、セコンドピアット(メイン料理)、ドルチェ(デザート)という流れで食べるのが基本です。
メニュー内の各ジャンルから、料理を選んで注文する。
コースの場合は、各ジャンルから、シェフおすすめの料理が順番に提供される。
その場合、メイン料理がお魚とお肉を両方選べるコース、どちらかを選択するコースなどもあるので、その辺はお腹と懐具合で判断します。
- アンティパスト(ANTIPASTO)
- プリモピアット(PRIMO PIATTO)
- セコンドピアット(SECONDO PIATTO)
- ドルチェ(DOLCE)
つたないイメージ画で申し訳ありません笑
今回は分かりやすくカタカナ表記です。
あえて値段も書きませんでした。
通常は、お料理の後ろに税込金額が記載されます。
それからイタリア語では、単数と複数では語尾が変わります。知っていればなんてことないので安心してください。
- ANTIPASTO(単数)アンティパスト→ANTIPASTI(複数)アンティパスティ
- PRIMO PIATTO(単数)プリモピアット →PRIMI PIATTI(複数)プリミピアッティ
- SECONDO PIATTO(単数)セコンドピアット →SECONDI PIATTI(複数)セコンドピアッティ
- DOLCE(単数)ドルチェ →DOLCI(複数)ドルチ
これはメニュー内のANTIPASTOの欄に、
前菜の盛り合わせ~、カプレーゼ~、クロスティーニ~などのメニューが複数あるので、
語尾が-Oから-Iと変化いたしました。
この辺は語学ブログを参照と行きたいところですが、イタリア語は複数になると語尾が変わることだけは覚えてしまいましょう。 (例外あり)
料理は食べたいものを選べばいいわけですけど、分からないものについては、
どんな食材をどう調理するのか?サービスの人に聞くのが一番です。
店の格にかかわらず、ちゃんとした店では、サービスの人も料理の内容を把握していて快く教えてくれます。
また、迷ったらおすすめを聞いてみるのも手です。
もし、「どれもお勧めです!」ということになら、
例えば、「今しか食べられない素材の料理って何ですか?」と尋ねてみよう。
旬の食材を使った旨い料理にありつけるかもしれません。
さて、次は、みなさんに是非知っておいて欲しいメニューをご紹介いたします。ここからはテストに出ますからね(◎-◎;)
(2)テストに出るよ!前菜(アンティパスト)達
レストランで最初に出てくる前菜(アンティパスト)は食欲を喚起させるための料理。
後に続くパスタ料理(プリモピアット)、メイン料理(セコンドピアット)を、より引き立たせるために欠かせないものです。
近年はパスタだけとか、ピッツァだけといったように、食べたいものだけを注文するということもありますが、
メニューの中に、次からご紹介する料理達がおりましたら、注文を検討してみてください。
きっとその後に来る料理への期待感が増すと思いますから。
特にコイシェフおすすめは、冷前菜の中に、必ず一品は酸味があるものをチョイスすることです。
コイシェフがコース料理を考える時にも、必ず考慮することです。
酸味は野菜のそれでもいいですし、ビネガーなどの酸味でも構いません 。
なぜならば酸味のある料理を最初に食べると、体のスイッチが”ON”になるからです。
次に来る料理への期待感が増し、「食したい!」と訴えてくるからです。お腹が。
とはいえ、寒い時期ならば、温かいスープやホットワインを体に入れてからの方が、より食事を楽しめることでしょう。
①、カプレーゼ(caprese)
イタリアを代表する素材を組み合わせた前菜の代表格。
赤いトマト、白いモッツァレラチーズ、緑色のバジリコを重ねてオリーブオイルをかけた イタリアンカラーのサラダです。
モッツァレラは通常、乳牛のミルクで作ったチーズを使うことが多いが 、お店によっては、水牛のミルクで作ったチーズに変更できるところもある。
よりミルキーで、コクのある チーズです。お値段ちょいUP(_ _)
②、クロスティーニ(crostini)
薄めにカットしたパンを焼いて、様々なペーストや、具材をのせたもの。
↑↑↑パンを焼いて、ニンニクを擦り込んでから、トマトの角切りなどを乗せるブルスケッタと呼ばれるものもある。
③、カポナータ(caponata)
玉ねぎやパプリカ、ズッキーニ、ナスなどを煮込んだ野菜料理。
油で揚げてから煮ることもある。
ほんのりビネガーが効いている代表的な前菜。
④、カルパッチョ(carpaccio)
生の牛肉の薄切りを並べて、セルヴァティカと言われるルッコラを飾り、
パルミジャーノチーズのスライスをかけた料理。
マヨネーズベースのソースや、オリーブオイルで作ったソースをかけるお店もある。
本来は牛肉を使うものだけれども、今は魚のカルパッチョも提供するお店もある。↓↓↓
⑤、タコのアフォガート(polpo affogato)
タコのトマト煮。
「タコの溺れ煮」という意味どおり、煮ている様は 、トマト色の海でタコが溺れているよう。
トマトの味を吸い込んだタコはとても柔らかくて美味しい 。
ナポリでは定番料理で、時にはセコンド料理としても提供されることがある。
(イタリアでは本当に多くのレストランでタコをマリネしたりして提供しています。そんなイタリアのタコに味が近くて、コイシェフもよく使う明石のタコ。日本でも是非)
(3)必ずテストに出る!パスタ(プリモピアット)達
次にパスタ料理をご紹介いたします 。
パスタ料理の基本のソースは、
- ホールトマトを使ったトマトソース系
- オリーブオイルをベースにしたオイル系
- 生クリームを使ったクリーム系
- チェリートマトを使ったフレッシュトマト系
それに具材と麺を組み合わせて一皿の料理になる。
アサリを使ったボンゴレや、カルボナーラのように定番のもののほかにも、郷土色の強いもの、旬の食材を活かしたもの等、無限大です。
パスタの麺の量は、コースで頼んだ場合、大体一皿50g~60g。
アラカルトの場合は一皿90g~100 g程度のお店が多い。
①、フレッシュトマトとバジリコのスパゲッティ(spaghetti pomodoro)
スパゲティポモドーロは、オイルとニンニク、チェリートマト、トマト、バジリコ、これだけで作る、フレッシュトマト系のパスタ料理。
シンプルなだけにトマトの質が左右する。
コイシェフが勤めていたレストランでも、チェリートマトには非常にこだわっておりました。
トマトは酸っぱすぎるものは厳しいけど、甘いだけでもダメ。
甘味、酸味のバランスがしっかり取れている、季節的には夏場のチェリートマトが望ましい。
冬場はどうしてもこのバランスが取れないため、
寒くなるにつれ南の産地に推移していき、真冬は鹿児島のチェリートマトをよく使っておりました。
②、ボンゴレのスパゲッティ(spaghetti vongole)
上はボンゴレビアンコ。
オリーブオイル、にんにく、イタリアンパセリ、アサリで作るオイル系のパスタ料理。イタリアンでは代表的なパスタ。
下はボンゴレロッソ。
オリーブオイル、にんにく、イタリアンパセリ、アサリ、トマトソースで作るトマトソース系のパスタ料理。
南イタリアで、スパゲッティボンゴレと言ったらこちら。
チェリートマトが入った、フレッシュトマト系のパスタ料理。
③、カルボナーラ(carbonara)
“炭焼き職人風”という意味。
このパスタに使う粗挽きの黒胡椒が、炭の灰に見えることから、この名が付いたと言われている。
卵やパルミジャーノチーズ、生クリーム、パンチェタを使ったクリーミーな、生クリーム系のパスタ料理。
④、ジェノベーゼ(genovese)
バジリコ、パルミジャーノチーズ、松の実を一緒にすり混ぜた、「ペーストジェノベーゼ」と呼ばれるペーストでパスタを和える、オイル系のパスタ料理。
じゃがいもと インゲンが入る。
イタリア北部ジェノバの名物 。
⑤、パルミジャーノチーズのリゾット(risotto parmigiano)
炒めた生米に、ブロード(ダシ)を加えながら煮て、パスタ同様アルデンテに仕上げる米料理。
日本の雑炊と似てるけども、全くの別物。
パルミジャーノチーズだけを加えるシンプルなものから、野菜や魚介が入るリゾットもある。
日本でも、本場同様、イタリア米を使っている店もあれば、日本の米を使う店もある。
米一粒一粒にブロード(ダシ)やチーズなどの風味を含んだリゾットは濃厚な旨味がある。
米料理なのにワインに合うというのも魅力の一つだ。
⑥、パスタ入り白インゲン豆のスープ煮(pasta e faggioli)
南イタリアでは代表的な料理の一つ。
白インゲン豆を茹でて、セロリ、にんにく、チェリートマト、イタリアンパセリというシンプルだけど、奥の深い郷土料理。
コイシェフの得意料理の一つ(^^)v
(4)テストに出ると思う!メイン(セコンドピアット)達
ソースを多用するフレンチに比べて、イタリアンは素材本来の味を生かすのが特徴。
特に魚や肉に主役として活躍してもらうメイン料理は、
焼いたり、ワイン煮にしたりというシンプルな調理法のものが多く、素材の醍醐味を味わうことができる。
①、鮮魚のアクアパッツァ(acquapazza)
直訳すると”狂った水”
鍋に 魚を丸ごと一尾、トマト、オリーブオイル、にんにく、イタリアンパセリ、そして水を注いでから煮詰める料理。
鍋の中で水が踊り狂ってるように見えることからこの名がついた。
南イタリアでは、ここにショートパスタを入れて食べたりする。
②、サルティンボッカ(saltinbocca)
“口の中へ飛び込む”
という意味を持つぐらいにうまい!と評価されるお肉料理。
薄切りにした肉と、生ハムの間にセージ(ハーブの一種)を挟んで焼いたもの。
ソースは、白ワインとスーゴ·ディ·カルネという牛のだしで作るもの、
もしくは白ワインと少しの生クリームで作るソースが定番です。
③、ミラノ風カツレツ (cotoletta alla milanese)
叩いて薄く伸ばした子牛肉に、パルミジャーノを混ぜたパン粉をつけてこんがり焼いたカツ。
焼く前に包丁で格子状の模様を入れるのが特徴。
ミラノの定番中の定番料理。
ちなみに、骨付きの肉のカツレツは、costoletta(コストレッタ)と呼ぶ。↓↓↓
④、フィレンツェ風Tボーンステーキ (T-bone、bistecca)
イタリアはフィレンツェの名物料理。
牛肉の T ボーンを豪快に焼いたステーキ。
ちなみにイタリアではステーキのことをビステッカと呼ぶ。
⑤、オッソブーコ(ossobuco)
イタリアのロンバルディア州のミラノからは、オッソブーコ。
子牛のスネ肉を骨ごと煮込んだ郷土料理。
付け合わせの、サフランを使ったリゾットはあまりにも有名。
他にも、とうもろこし粉を原料とするポレンタやマッシュポテトなどの付け合わせも定番です。
イタリア各地にはさまざまなオッソブーコがあり、トマトが入るローマ風 というオッソブーコもあります。↓↓↓
osso(オッソ)とは骨という意味。buco(ブーコ)とは穴を意味します。
(5)テストに出るはず!デザート(ドルチェ)達
美味しいイタリア料理は、締めのドルチェで完結します。
“甘い”の他に、”うっとりする”という意味を持つドルチェは、食事の余韻を深めるための締めくくりとなるデザートです。
どちらかと言えば、見た目は「地味だなあ」というものが多い。
それでも、ドルチェは料理と同じく郷土色豊かで、マンマの味的なしみじみとした美味しさがある 。
一昔前に日本で流行ったティラミスやパンナコッタも イタリアンのデザートです。
甘いのがあまり得意でない人ならまずはさっぱりとしたジェラートからはいってみよう 。
①、ティラミス(tiramisu)
日本でも80年代にブームになった、このティラミス。
マスカルポーネチーズ 、スポンジケーキ、エスプレッソが三位一体になったこのドルチェの名前の由来は、
“私を天国に連れてって”というくらい 軽い口当たりで バランスの取れた甘さ。
コイシェフも大好きなドルチェの中の一つです。
②、パンナコッタ(pannacotta)
生クリームをたっぷり使ったドルチェで、見た目は真っ白なプリンのよう。
スプーンですくうと、プルンとしていて、リッチでコクのあるイタリア北部ピエモンテ州の郷土菓子。
パンナとは生クリームのこと。コッタというのは煮詰めるという意味 。
イタリアも、北部と南部では作り方やレシピがだいぶ違ったりします。
南部では 軽い食感を出すために煮詰めたりはしないことが多いです。
コイシェフは、南イタリア料理専門のレストランでずっと働いていましたが、
以前に、北部の料理をご専門にされている料理人と一緒に働きました。
その方のパンナコッタは、十分に煮詰めていて、濃厚な甘さがあり、しっかりとしたものでした 。
パンナコッタは生クリームだけでなく牛乳も入れるのですが、コイシェフ、一度牛乳を入れ忘れてしまって。汗
規定の分量まで 煮詰めたのですが、冷えたらいつもより硬い。
当然ですよね?牛乳を入れ忘れたのですから。
その時になって気付き、当時のシェフに怒られました。
責任とって持って帰り、パンにのせて食べました。これはこれで美味しい!すみません(_ _)
③、ババ(baba)
ナポリの郷土菓子。
ナポリといえば、ババです。
店頭にはこのババの生地を使って、ナポリの象徴であるヴェスヴィオ山を形作ってるユニークなお店まである位、ナポリっ子はババが大好きです。↓↓↓
特徴としてはラム酒入りの甘いシロップを、ふわふわの生地にたっぷりしみこませます。
切り込みに生クリームを挟んでフルーツを飾ってレストランで提供します。
④、カンノーリ(cannoli)
イタリアはシチリアの郷土菓子。
カンノーリの生地を筒に巻いて、油で揚げます。
揚がったら筒から外し、左右からリコッタクリームなどを入れて、ドライフルーツや、ナッツで飾り付けます。
今やイタリア全土で食されています。
生地も通常は白ワインを練りこんだりするのですが、赤ワインを練りこんだり、ココアパウダーを練り込んだりと様々なバリエーションがあります。
(まとめ)
今回の記事は、メニューのお話で、写真が多くなってしまいました 。
メニューの解説というところから、イタリア人の食文化というものが垣間見えましたらコイシェフも嬉しく思います 。
イタリア人がレストランで食事をする時は、日本人の感覚で言うと少し遅めなスタートです。
夜20時、21時位から、0時位まで楽しみながら飲んだり食べたりします 。
これはもう文化ですね。
ですので、前菜から始まりドルチェで終わる、この時間が大切なのであり、
レストランという場所は料理やワインだけでなく、この空間をも提供しているものなのです。
Ciao!arrivederci!バイバイ(^^)v
お問い合わせ、ご意見はこちらからお願いいたします(_ _)