始まりました!コイシェフです。Benvenuti!
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本日もコイシェフの愛読書、”プロのためのパスタ辞典”(柴田書店さん)からお写真を引用させていただきながら、各パスタとの思い出や、
背景などをお話しさせていただきます。
目次
(1)イタリア北部のパスタ達
①、チャルソンス(cjalzons)
チャルソンス(cjalzons)
フリウリ=ヴェネツィア·ジュリア州のパスタ。
語源は、南仏のお菓子「カリソン」からきているそうです。
このパスタは14世紀の文献に出てくるほど歴史が古い。
特筆すべきは、様々なスパイスが入るということ。
中身のベースはじゃがいもで、シナモン、ココアパウダー、ナッツ、リコッタなど。
これは昔、行商していた商人が久々に故郷に戻り、食事を取ろうとしたところ、
何もなく、パスタに残り物のじゃがいもと、行商カバンの隅に残っていたシナモンや、ココアパウダー、砂糖などで味付けして、
包んで食べたというところからきていると聞いたことがあります。
現在はイタリアの復活祭やクリスマスなどの 祝祭の食卓に並びます。
②、パンソッティ(pansotti)
パンソッティ(pansotti)
リグーリア州の詰め物パスタの代表格。
リグーリアのラヴィオリで、中身の基本はリコッタチーズ。
ソースの定番は、クルミのクリームソース。もしくは、リグーリアといえば、「ペスト·ジェノベーゼ」ですね。
(2)イタリア中部のパスタ達
①、カラメッレ(caramelle)
カラメッレ(caramelle)
エミリア=ロマーニャ州発祥のパスタとされています。
語源は見た目通り、「キャンディ」からきています。
中身はリコッタとホーレンソウが定番で、
コイシェフも以前にレストランのコースの1品で食べたことありました。
バターで和えて、トリュフの香りか、中身を甘めな物に変えて、楽しむか笑
②、ブカティーニ(bucatini)
ブカティーニ(bucatini)
「穴のあいた」という意味のロングパスタ。
写真からわかるだろうか?
ブカティーニといえばラツィオ州のアマトリチャーナですね。
しかしもう1品、シチリアのpasta con sarde(パスタコンサルデ)という料理のブカティーニも有名です(後ほどの地方料理編をお待ちください)
ちなみにこのパスタ。
ナポリではソレント近郊の港町、ネラーノではズッキーニの輪切りを素揚げしてパスタで和えた地方料理があります。
そこでこのブカティーニを使うのですが、ナポリ一帯では、このパスタをperciatelli(ペルチャテッリ)と呼んでいます。
(3)イタリア南部のパスタ達
①、ニョッキ(gnocchi)
ニョッキ(gnocchi)
ニョッキはもう有名すぎるほどですよね 。
もちろん僕の働いていたレストランでもありました 。
今ではニョッキにも色々なバージョンがあります。
基本のじゃがいもを練り込む物から、ほうれん草やかぼちゃ等。
ソースはチーズクリームソースだったり、魚介類だったり。
南イタリアではソレント風ラグーで和えるのが一般的です。
トマトソース、モッツァレラ、バジル。
ソレント地方にはヴェスビオ火山があり、
ニョッキをお皿に盛った時、ヴェスビオ火山のようなトマトソースと、
木々のバジル、溶岩のモッツァレラ(必ずソースと和えること。白い溶岩なんてないですからね)の3品は必須です。
地方料理にもパンを練りこんだりしますね。
中でも南イタリアの匂いが強いのは、
gnocchi di farina(ニョッキ ディ ファリーナ)小麦粉を炒めてお湯と塩、チーズで練り上げるニョッキです。
以前グランシェフに教わりました。
もちっとしていてお肉のラグーと合わせましたが負けない食感です。
②、リングイネ(lingine)
リングイネ(lingine)
断面が楕円形のロングパスタ。
これまた知らない人はいない程の有名パスタです。
合わせるソースは様々で、お肉系のラグーでも、魚介類たっぷりのソースでも、クリーム系でも。
僕もランチでよく使います。
その時は、リングイネより一回り細い「リングイネピッコロ」というパスタを好きで使っておりました。
僕の勤めていたレストランでは、主にカンパーニャ州の港町「ポジリッポ」の名前にちなんで、
魚介類をふんだんに使ったポジリッポ風リングイネという料理がありました。
この料理、なんせ魚介類でパスタが見えない位入るもので、手順が多いんです。
僕がまだパスタ場に入ったばかりの頃、ランチで目が回るくらい忙しくて、追いつかず、
一緒のテーブルで、ソースが4人前用意したのにパスタが2人前しか入れなくて、気付いた時は手遅れで、
当時のシェフに蹴り入れられたのを覚えています汗
③、マファルデ(mafalde)
マファルデ(mafalde)
カンパーニャ州やシチリア州のパスタです。
イタリア王国第3代国王ヴィットーリオ·エマヌエーレ3世の王女マファルダの身に付けていたドレスのフリルなのか、髪型なのか?
が語源です。
比較的新しいパスタですね。
フリルの部分が食感の違いを演出しています。
ソースは、ナポリラグーと言われる濃厚トマトソースと、リコッタチーズを合わせたもので和え、皿に盛った後、
ペコリーノを上からかける提供の仕方が、僕の中でベストです。
それか、ナポリのジェノベーゼと言われる、玉葱とフレッシュトマトのソースもいいと思います。
④、トリポリーニ(tripolini)
トリポリーニ(tripolini)
上記のマファルダを縦に半分にし、片側にだけフリルのついてるパスタ。
由来などもマファルダと同じ。
シチリアのイワシを使ったソースで和えるのがベストだと思います。
(まとめ)
パスタ紹介編も3回目となり、パスタ語源編から合わせると、もう5回目。
次の回でとりあえず一段落します。
伝えたいことが多すぎて、まだまだ更新いたします。
では、第4回目の[パスタ紹介編4]でお会いしましょう!
ciao! arrivederci! バイバイ(^^)v
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