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本日は前回同様、イタリア地方料理のなぜ?をお話しさせていただきながら、次回からは専門的に学んでいきましょう!
(1)イタリア料理とにんにくの関係
以前、イタリア料理の厨房はオイル漬けになってるにんにくのアッシェ(みじん切り)が大量に用意されていました。
もう20年前位の話ですかね。
どのパスタを作るにしても必ずと言っていい程、そのにんにくを使って調理しておりました。
イタリアンはこういうものだと信じて疑わなかったです笑
使う量もものすごかったです。
1 kg位のにんにくを、フードプロセッサーにかけ、細かくみじん切りにして、そこにオイルを入れて保存する。
そのフードプロセッサーは臭いがつくので、にんにく専用となったくらいです。
ですが、今はそんな誤解は払拭されていて、実はイタリア人、にんにくが苦手な人もいるんだと分かっています。
特に北イタリア出身のイタリア人に多いですね。
にんにくを使う料理が南部の方が多いので、使う習慣があまりなかったということも原因の一つでしょう。
①、イタリアのにんにく、日本のにんにく
そもそも日本のにんにくと、イタリアのにんにくとは物が違うということもあるでしょうかね。
日本とイタリアでは同じ名前でも別物!とかよくあります。
例えばかぼちゃ。
日本のかぼちゃは甘くて蒸すだけでねっとりとしていて、煮物には最高ですよね。色もオレンジが強くて、見るからに甘そうです。
イタリアのかぼちゃは、そこまで甘い野菜ではなく、色も黄色っぽいです。
前菜で使う場合は、リチェッタ(レシピ)を変える必要がある位違う物です。
特筆すべきはレモン。
イタリアではパスタに使います。
有名なお酒にレモンチェッロがありますが、それにも使います。レモンチェッロはその皮こそ有用ですので、イタリアのレモンの方が当然向いています。
この大きさ、見てください笑
最初見た時は、小さいボーリングの玉かと思いました笑
イタリアのレモンが全部この大きさではありませんが、皮が厚く、酸味も日本の物と比べると少ないと思います。
話が脱線しました。
にんにくも日本の方が大粒で香りも高いので、それをアッシェ(みじん切り)にして使えば、イタリア人も「うっ!」となりますよね。
②、ローマ兵に由来あり
にんにくは、イタリアでは古代ローマの時代から使われていたようです。
古代ローマ人が領土を広げるたびに、にんにくをその地に植えていた為、
古代ローマの勢力図と、にんにくの分布図が重なっていると言われています。
ローマ兵が強かったのは、ニンニクのおかげだったかもしれません。
戦争で受けた傷も治りが早かったとか。
ローマ兵の屈強さの理由はここにあるのかもしれません。
(2)シチリア人と甘~いドルチェ
イタリアの、それも特にシチリアのお菓子はなぜにこんなに甘いのか?
以前、一緒に働かせていただいた、シチリア料理がご専門のシェフに、カンノーリとカッサータを教えていただいたことがあります。
甘い!めちゃくちゃ甘いですです。
ですが、シェフがおっしゃるに、「これでも現地の甘さの半分だよ!」と。
スタッフ一同、これは文化だ!と思いました。
ナポリやローマでドルチェを食べましたが、ここまで極甘というものはありませんでした。
- なぜ、シチリアのドルチェがひときわ甘い物が多いのか?
- なぜ、シチリアでは砂糖を大量に使うのか?
①、アグロドルチェ文化
シチリアでは、ドルチェ以外にも料理全般に砂糖を大量に使います。
それは、土地柄に起因しているのではないか?と思います。
これはシチリアに伝わったトマトの品種が、甘味の少ない物であったため、とも考えられています。
シチリアのトマトソースにも砂糖を使いますし、
料理といえば、ナスのカポナータにも砂糖が入ります。
シチリアには、アグロドルチェな料理が多いのです。
アグロドルチェとは、苦甘いということです。
あまりいいイメージ沸きませんでしょうか?
人間の味覚は、複数の味を感じることができます。また、単一な味では飽きがきてしまいます。
甘い中に、ほんのりとした苦味のスパイスが、より味わい深い料理につながっております。
それから、イタリア本土では、トマトソースにするにしてもホールトマトやフレッシュトマトを使うのに対して、
シチリアでは、水分を飛ばして味を凝縮させたペーストや、トマトの果肉を天日干しにしたドライトマトをよく使いますからね。
それから、シチリアの砂糖文化のもう一つの原因は、
9世紀にシチリアがアラブの支配下にあり、その砂糖を使う文化が根付いたのではないかとも言われております。
(まとめ)
[イタリア地方料理編前編]のリンクもこちらに貼っておきます。
https://koichefblog.com/?p=607
さて、次回からイタリア地方料理について掘り下げて学んでいこうと思います。
まずは大きな視点で北部イタリア、中部イタリア、南部イタリアと分けて考えて参りましょう。
その後に各州をピックアップしていきます。
それ位イタリアにおける地方料理というカテゴリーは大切で奥が深いものです。
ciao! arrivederci!バイバイ(^^)v
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