ありがとうございます!コイシェフです。BenvenutI!

自己紹介用のリンクをこちらに貼っておきます。

興味がある方はぜひ覗いてみてください 。

https://koichefblog.com/?p=121

本日はレストランのマナーについて発信致します。

実践的な事から、今さら聞けないよ(–;)

ということもまとめてお伝えしちゃいます 。

「俺のシリーズから、テイクアウトコース登場です。ご自宅にクリック1つで、イタリアンレストランでいただく料理がお届け。ご興味ありましたら写真をクリックお願いいたします」

(1)お店に到着、レディーファーストはお忘れなく

まず、この「コイシェフの専門チャンネル」は、

イタリアンレストランに興味を持ってくれている若者から

常連のようにレストランに足を運んでくださる先輩方に向けてのブログなんですが、

今回のテーマは主に若者への内容だと思います 。

なぜかと言うと僕がレストランに勤めていた時、すごく思いました。

外国からのお客様は本当に女性への気遣いがあるということ 。

男女でレストランに到着すると、

  • 男性がドアを開けて 、女性に「どうぞ」と店内に促す
  • 女性を、奥のゆっくり落ち着ける席に通してあげる
  • コートなどあれば、女性に声を掛けて、ハンガーにかけてあげる

レディーファーストとは女性を大切に扱うという気持ちのことです 。

居酒屋タイプの気さくなお店などでは、あまり気にしなくてもいいかもしれませんが、

高級感のあるレストラン、記念日などでは心がけてほしいと思います 。

それでは注文いたしましょう 。

①、ワイン選びはソムリエに

席につきましたら、料理と飲み物をオーダーします。

先に軽く食前酒をグラスで一杯頼むのがスマートです。

食前酒の王道、発泡性ワインのスプマンテがいいと思います。

スプマンテでしたら前菜を食べながら飲んでも大丈夫です。(スプマンテやワインについては後日アップいたします)

Napoliから

次にワインの注文ですが、

種類や料理との相性など、ひとつも知らなくても大丈夫です。

前日に頑張ってワインの教本など勉強するのはやめましょう。

一夜漬けは必ずボロが出ます 。

かく言うコイシェフも、20代の頃、

これから前菜というタイミングで、ワインのボトルを注文するのに、

分からなくて、食後酒の甘いお酒を注文しようとして、店員さんにそっと、「そのワインはもう少し後の方がいいと思います 」

と、やんわり促された経験あり笑(恥ずかしい笑)

で、話がずれましたが、要はソムリエがいればお任せするのがいいです 。

  • 爽やか⇔どっしりとした
  • 辛口⇔甘口
  • 白(ロゼ)⇔赤

上のようなことと、

おおよその予算を伝え、あとは料理との相性で選んでもらいましょう。

予算を伝えられなければ、

ワインリストの中から価格を指さして、この位でお願いしますと伝えます。

たまにやけに高いワインを勧めてくるソムリエやホールスタッフがおりますが、

そういう時は萎縮するのではなくワインリストからこの価格帯でと伝えましょう。

それからワイン選びは、基本的に白から赤、

軽いものから重いもの、と選んで行きます。

値段もボトルの場合2000円→3000円→4000円とグレードアップしていきます 。

よほどの好みがなければ、重い赤ワインを最初に注文して、

次に軽い白ワインを注文するということはありません。

なぜかと言いますと、重い赤ワインを飲んだ重厚感ある口の中の次に、

軽い白ワインではその爽やかな香りもキリッ!とした辛味も感じづらいからです 。

料理も前菜から、ピッツァやパスタ。お魚、お肉としっかりした食事に繋がっていきます。

ワインも徐々にそれに合わせていくのが通例です。

なのでソムリエが徐々に高いワインを勧めてきても不安になることはありません 。

それからボトルでワインを頼んだ場合、テイスティングを求められることがあります。

テイスティングとは、あくまで品質に問題ないか?(保存状態が悪くて酸化、劣化してないか?)を確認する行為です 。

  • ホスト(男性の場合が多い)側のグラスに注がれたワインを飲んで品質を確認する
  • 「よく分からない」という人なら、「テイスティングは結構です」と断っても問題ない
  • 問題がなければ「お願いします」と伝える。味が好みじゃなかったとしてもワインは変えられない

そして乾杯です。

イタリアでは「salute!!(サルーテ)」が一般的です。

お笑いが好きな読者の皆さんでしたら、「ルネッサーンス!」と言いながら、

ワイングラスを「チーン!」とさせたいでしょうが基本 NG です 。

なぜかと言いますと、

質の良いワイングラスは思いの外繊細です。

持ち上げて「乾杯!」と言うのが本来のマナーです。

もし相手がグラスを合わせてきた場合は、軽く触れてあげる機転は必要ですが。

②、ナプキンはどうすればいいの?

参考資料から

皆さんの中で、これどうすればいいの?というご質問の中の一つが、テーブルの上に綺麗に折られているナプキンです。

清潔感あるテーブルクロス、その上に綺麗に折ったナプキンが置いてある。

崩して良いの?と思うことがあるかもしれません。

→はい、崩してください。

ナプキンは一般的には膝の上に置きます 。

料理によってはソースが飛んで服を汚すおそれがあります。

そういう時は、日本で言うところの金太郎の前掛けスタイルもマナー的にOKです。

日本では子供がするものとされていて、

大人がやると恥ずかしいとされているこの金太郎スタイルは、外国では普通です 。

イタリアでもスパゲッティのようなロングパスタを食べる時は、ナプキンを襟元に描ける人がいます。

どんなにきれいに食べても、ロングパスタのソースは飛び散る危険性があるからです。

日本でも焼肉で飛び散る油を防ぐためとか、カレーうどんとかでは一般的になっていますね 。

スーツでビシッと決めてる時、白い服を着ている時など、

大事な洋服を汚さないようにと気を使うくらいなら、迷わず金太郎スタイルになることをお勧めします。

その方が料理も美味しく感じます 。

女性がどうしようか?と迷ってる時は、あなたが率先して金太郎スタイルになってあげましょう。

女性のために、あなたが一番最初にかく恥は、Che bello!!!(ケ、ベッロ!!!)です。

なんてかっこいいんだ!!!と思います 。

(2)お食事中、覚えておきたい基本のマナー

①、パンはお通しにあらず

無事注文することができ、スプマンテで乾杯!

すると、ホールスタッフがパンを持ってきてくれました。

お通しかな?

スプマンテを飲みながらパンをパクパク食べ終わり、さて前菜まだかな?

→ブー。これは初級 NG です

参考資料から

お店によっては、独自の配合などで、焼いたパンの香りを楽しんで頂きたい。

なのでおかわり自由です!というところももちろんあります。

ですがレストランにおいて、パンは料理と一緒に口へ運ぶという意味合いもあるのです。

ロングパスタのソースが少し残ったから、パンをちぎってさっとすくって食べる。

南イタリアではスープ料理を食べて、残ったスープにパンを浸して食べる。

だからといって、スープにパンをドボン!とダイブさせるのはやめましょう。

それからこれは、パスタの回でご説明いたしますが、

パスタを食べて、ソースだけ大量に残ってしまうのは、その作り手の力量不足と言わざるを得ません。

パスタはあくまでもソースと共に食べるもの 。

最後に少量のパスタソースが残る場合には、パンですくって綺麗に食べてしまいましょう 。

ちなみにパンは手でちぎって食べますが、パン皿が用意されている場合にはその上に置きます。

なければテーブルクロスに直置きでOKです。

次に上級 NG です 。

先ほどもお話しいたしましたが、

レストランにおけるパンは本来、料理と共に食べるものだと。

ですが昨今、パンと一緒にオリーブオイルがテーブルに出され、浸しながら食べるスタイル。

お店によってはバルサミコ酢や塩も一緒に出したりしています。

日本でも様々なオリーブオイルが入ってきております。

その味や風味を確認するのに、パンに浸して食べる ことはします。

ですが、これはレストランでは本来 NG です(お店の方針は尊重いたします)

僕の勤めていたレストランでもありました 。

パンをテーブルに持って行くと、「あれオイルはないの?」と言われる。

出さないのはスタッフのサービスが悪いからと思われることも。

僕が知ってるレストランでも、お客様の要望があればオイルを出すお店と、出さないお店の二つに分かれています。

僕の勤めていたレストランはもちろん後者でした。

聞いた話ですが、イタリアでもこの手の話はわかれるところのようです。

ではなぜ頑なにパンと一緒にオイルを出さないのか?

パンをオイルに浸して食べるのは貧しさの象徴だからです 。

その昔、パンの他に食べるものが何もない貧しい人たちが、

味をつけて少しでも美味しく食べようという工夫から生まれたものなのです。

なので自宅でお腹が空いたからパンをオイルにつけて食べる、ちょっとワインと一緒に。

これはいいんです 。

でもご馳走を食べるレストランでやることではないのです。

日本料理で言うならば、高級料亭で白ご飯が出てきた時に、「ふりかけ下さい」と言っているのと同じイメージなのです。

ちなみにオリーブオイルですが料理、

特にスープ料理に追加オイルが欲しいから、ホールスタッフに「ください」というのは通です 。

②、味見をするなら、お互いの皿を交換すべし

特にリストランテでは、連れの料理を味見したいからと、フォークで相手の皿の料理を突き刺すのは NG です。

どうしても味見がしたい場合は、皿ごと交換するか、取り皿をもらいましょう。

それか、ホールスタッフに最初から取り分けて持ってきてもらうことも遠慮なく相談しましょう 。

③、食事中、食事が終わったら、ナイフやフォークはどうすればいいの?

料理が提供され、お酒も入り、会話が進んできた。

いったんナイフとフォークを離したい。

そんな時は皿の上にハの字に置きましょう。そうすればホールスタッフもお食事中だと分かってくれます。

お食事が済んだ皿には、ナイフとフォークは皿の右側に添えておきましょう 。

ホールスタッフが分かってくれ、お皿を下げたり、次のお料理の声かけをしてくれます。

なお、前菜から前菜というように同じ種類のお料理が続く場合は、同じナイフとフォークを使っても構いません 。

その場合、シルバー置き(日本のはし置き)があるお店ならそちらへ。

なければ、テーブルクロスに直置きでOKです。本来テーブルクロスとはそういうものですので。

「私は毎回新しいナイフとフォークを使いたい」という人は、その都度下げていただいても一向に構いません。

ホールスタッフが料理に合わせて用意してくれます。

ちなみにイタリアでは、僕の知ってるレストランの中ですが、シルバー置きを見かけたのは一件だけでした。

④、パスタをズルズルするのはやはりNGなり

パスタをズルズルすするのは、今はもうあまり見かけないですね。

それでも価格帯が低いお店や、ご年配の方にはたまに見られます。

「箸ください!」という方に至ってはほぼ100%ズルズルします 。

イタリアのサレルノから

日本には蕎麦の文化があります。

蕎麦は「ズズーッ」と豪快に音を立てることが粋であり、逆にモソモソ食べていたら気色悪いということになります。

イタリアでこれをやったら大変なことになるでしょう(自分は怖くて、検証結果はなし)

僕の働いていたレストランでもありました。

ランチ時間、お客様が「箸を下さい!」と 。

一応、割り箸は用意があったので、お渡しいたしました。

すると案の定、「ズズーッ」と。当時一緒に働いていたイタリア人は、たまらなく休憩に入ってしまいました。

この音がたまらなくおぞましく感じるそうです。

日本でも、「クチャクチャ」音を立てて噛んだり、食事中、口に物が入っている時に会話をすることは、

はしたないとマナーでしつけられてますが、どうしても出てしまうんですね。

ちなみに蕎麦も、江戸時代には音を立てて食べることがはしたないとされていたそうです。

唯一の例外は新そばで、香りを楽しむ為に、多少の音は許されたそうです。

それが年中になったのは、明治に入ってから。

寄席(よせ)で噺家(はなしか)が、擬音で蕎麦を食べる場面を演じたことで、一般にも広まったという説があります。

⑤、スパゲティはスプーンを添えて食べるのが上品なの?

最近はレストランでもあまり見かけないですね。

1990年代の頃ですか。まだイタメシと言われていた時代ですね。

スパゲティを食べるのにスプーンを添えるのが流行りました。

スプーンのくぼみに、スパゲティをのせてフォークでくるくる巻いてそのまま口に運ぶ 。

適量を口に運べ、ソースも跳ねずに食べやすい。

当時はこれが本格的なイタリアスタイルといった風潮があり、上品な食べ方だとされていました。

しかし、これはイタリアでは一般的ではありません。

シチリアの一部で定着しているだけで、おそらくアメリカに渡ったシチリア移民を通じて広がり、それが日本に移入されたのだと思います 。

イタリアでスパゲティをスプーンを添えて食べるということは一般的ではありませんが、あることはあります。

それは子供用です。

イタリアでは、子供にはスパゲティをスプーンを添えて食べさせたり(まだまだフォークで巻くことが上手でないから)、ナイフで切って食べさせます。

もしくはショートパスタを使うことがあるそうです。

北イタリアの人たちからすると、大人がスプーンを使ってスパゲティを食べるのは田舎臭いとまでされているそうです 。

スパゲッティにスプーンを使う習慣が一部で生まれたのは、

昔、日本のトラットリア(別の回で説明いたします)ではフォークと一緒にスープ用のスプーンもテーブルにセットしていたことが背景にあります。

スパゲティといえば麺の上にソースをのせて出していたため(混ぜて盛るのではなく)、

お客自ら粉チーズをかけ、フォークとスプーンで混ぜる。

参考資料から

フォークだけより断然混ぜやすいですから、そのままスプーンを使って食べたという流れです 。

家で食べる時は構いませんが、レストランで用意してないからと言ってサービスの不備とは思わないでください。

(3)終わりよければ全てよし

①、チーズ?食後酒?ドルチェ(デザート)?

メインの料理を食べ終わった。ん?まだワインが少し残ってる。

そんな時は甘いドルチェの前にチーズを注文してみましょう。(チーズについても違う回で説明いたします)

サービスの人に、「このワインに合うもの」とか、「くせのないもの」と伝えれば最適なものを用意してくれます。

参考資料から

イタリアのチーズだけでも何十種類とあります。

日本でも専門店をよく見かけますね。

そしてドルチェ!

みなさん好きですよね?甘いもの。

食後には、どうしても甘いドルチェで閉めたくなります(ドルチェについても違う回で説明いたします )

イタリアンレストランでは、「お料理のメニュー」「ワインリスト」「デザートメニュー」とあるところが多いです。

他にもおすすめメニューなども用意していることがあります。

まずはサービスの人に、デザートメニューをお願いしましょう。

そして各ドルチェの説明を聞きながら、期待に胸をふくらませるのです。

僕がいたレストランではサンプルもご用意していました 。

サンプルを用意しているレストランでは、是非見せていただきましょう。

その可愛い姿や、フルーツいっぱいのケーキに心躍ります。

また、イタリアのドルチェには、お酒を使っているものが多いので、もしあまり得意でなければサービスの方に確認いたしましょう 。

ドルチェと一緒に頼むのは、エスプレッソはいかがですか?

それか、グラッパのような食後酒は?(エスプレッソや食後酒についても違う回で説明いたします)

個人的にはレモンチェッロや、アルコール度数の高いドルチェワインをお勧めします。

これぞイタリアだ!という経験ができることでしょう。

②、お会計

お腹も心も満たされたら、後は支払いを致しましょう。

最近ではテーブルのチェック(精算)のお店が多いので、

席に座ったままさりげなく「会計をお願いします」とサービスの人に告げればOKです。

連れが化粧直しで席を離れている時に済ませるのがスマートです。

お店の人に、「ごちそうさま」と笑顔で伝えることもお忘れなく。

  • テーブルチェックの際は、座ったままサービスの人に会計をお願いしよう
  • 連れが化粧直しの際、席を離れている時に会計を済ませるのがスマートです
  • 最後は笑顔で「ごちそうさま」と伝えよう

それから、前項で書いたナプキンですが、

よく、クシャクシャに置くと「今日の食事は満足でした」というメッセージだったり、

綺麗にたたんで置いておくと、「ちょっとイマイチでした」というようなメッセージになる、といった噂があります。

一緒に働いていたイタリア人に確認したところ、そんなこと気にしたことない!と笑われました。

日本人は真面目だなぁと笑

(番外編)レストランへの予約

日時が決まったら、レストランに電話して席の予約を致しましょう。

「お客様は神様です」といったフレーズが昔ありましたが、昨今そのような風潮はありません。

横柄な態度をとらないようにいたしましょう 。

電話をかける時間ですが、レストランには通常、ランチ時間とディナー時間があります。

その間 (15時から17時の場合が多い)をアイドルタイムと言いますが、その時間帯にかけるのが一番つながりやすいですし、あれこれ話せます。

例えば、連れが誕生日などで、ドルチェプレートの用意などの話もできると思います。

最後、電話を切る時に「よろしくお願いします」とお店の人に伝えると紳士的です。

都合ができ、予約をキャンセルする時はきちんとお店に電話で伝えましょう。

お店の人は、あなたが喜びで最高の時間を過ごしてくれることを望み、準備して待ってくれています。

残念ながら予約をキャンセルとなりましたら、他のお客様が予約することができるようになります。

お店にとっても食材のロスなどを防ぐことになりますのでウィンウィンですからね 。

Napoliのレストラン

(まとめ)

この回の記事は、多少ボリュームが大きくなりました。

あれは NG これも NG と勝手に言ってきましたが、結局のところ、レストランのマナーとは難しいことは何もなく、楽しむということ。

お料理やお飲み物ももちろんですがお店が作り出す雰囲気を楽しむことです 。

サービスされたら「ありがとうございます」と伝える、ただそれだけのように思います。(→それじゃあ元も子もないじゃん笑)

コイシェフ

Ciao! Arrivederci! バイバイ(^^)v